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お金にまつわるつぶやき

Vol. 29 自転車にも自動車並みの免許制度と交通違反点数制の導入を!

投稿日:2023.07.24

 電動キックボードによる事故が増えているにも関わらず、規制緩和をして電動キックボードを「自転車並み」とする法改正が7月1日から施行されました。道路交通法(道交法)上、自転車は自動車の一種の「軽車両」に看做されますが、一般的な扱いはかなり違います。

 自動車は購入時に車両引き渡しの条件として自動車損害賠償責任保険(自賠責)等への加入が完全に義務化されています。現実的にこの自賠責保険ですべての損害賠償責任を負えるかどうかは別にしても、原則として無保険車というものは存在しません。実際には多くのクルマは任意保険とよばれる自動車保険にも加入し、多額の損害賠償責任に対応しようとしています。

 他方、自転車は30の都道府県や政令指定都市で自転車保険への加入が義務化されていますが、まだ完全ではありません。問題はすでに義務化されている都道府県でも保険加入無しで販売、引き渡しが行われてしまっていることです。

 他方、同じ自転車でも貸自転車やシェアサイクルについては、事業者に対し自転車保険への加入が徹底しています。利用者は料金を支払うことで、保険に加入していることになります。

 さて電動キックボードの場合、販売に際して自転車保険への加入を完全に義務化し、販売、引き渡し条件に保険加入を確認するべきだとの声があります。もちろんそれは正しいのですが、問題は電動キックボードだけではないと考えています。

 そのひとつは、電動アシスト付き自転車です。2020年の国内自転車出荷台数は約160万台で、その内の約半分にあたる80万台が電動アシスト付き自転車です。子育て世代を中心に年々販売台数が増加しています。一般的な自転車の重量が15-20kgであるのに対し、電動アシスト付き自転車はおよそ2倍の重量になります。そして高性能なアシスト機能によって最高速度は、原動機付き自転車(原付)の制限速度の30km/h を軽く超えます。しかし性能は原付をはるかに凌ぐにも関わらず、車検や運転免許が必要ありません。

 さらに問題を複雑化させているのは、最近街でよく見かけるようになった、電動自転車です。最高速度が80㎞/hにも達する高性能な「自転車」も原付に分類されています。しかしその外見からは見分け難いということもあり、無車検車、無保険車も多いと言われています。

 もし本当に歩行者も含め、すべてのヒトの安全を確保し、事故に対する賠償責任を果たせるようにするのであれば、保険の加入やヘルメットの着用努力義務だけではなく、すべての「自転車」というよりは「軽車両」に対し免許制度、つまり免許取得講習、交通違反点数制度、免許携行義務を導入するべきでしょう。その中で車両整備義務や保険加入義務を設定しないと、なかなか徹底しないと考えます。最近はマイナンバーカードも普及し始めているので、マイナンバーカードに記録すれば良いのかも知れません。

 車両整備といえば、話題の株式会社BM、酷いことをやってきました。損害保険会社にも非合理なノルマもあるのかもしれませんが、保険会社だけが被害者を装っているのは如何なものでしょうか。保険会社とすれば保険料を上げれば済む話ですから。

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